雨に打たれるアジサイに情緒を感じる、6月。
お洗濯やヘアスタイルに悩ましい「梅雨」の時期であります。
そもそも「梅雨」と何気なく使っていた言葉ですが、なぜ「つゆ」と
読むのかご存知ですか?
梅雨入りした時には、天気予報で「梅雨(ばいう)前線」なんて言うのに。
考え始めたら気になりましたので、「梅雨」の由来を調べてみました。
あわせて雨にまつわる呼び方の違いについてもご紹介していきますね♪
スポンサーリンク
この記事に書かれていること
梅雨の名前の由来はいろいろ
「梅雨」の名前の由来は、いくつかあるようです!!
その中でも、有力なものを3つご紹介します。
1つめ 「梅」仕事に由来している
6月は梅の実を収穫する時期ですね。
その梅を使って、梅酒や梅干しを作る「梅仕事」に追われるのが、ちょうどこの時期でもあります。
「梅」の収穫と、「梅」仕事の時期に「雨」が降るので、「梅雨」になったとよばれるように
なったという説です。
実際に梅干しづくりをするときは、2~3日雨が降らない日を狙って作業します。
雨が降りそうになると、干している梅を家の中にしまい、晴れたら出すという、お天気をみながらの作業。
わたしも「梅雨」の語源を想像して、真っ先に思いついた情景でした。
2つめ カビの生えやすい時期に由来
もともとは中国から「梅雨(ばいう)」と呼び名で伝わり、江戸時代の頃から「つゆ」と呼ばれたという説もあります。
中国では、気温や湿度が高く「黴(カビ)」の生えやすい時期に雨が降るので「黴雨(ばいう)」と呼ばれていました。
ですが、まったく美しくない語感ですよね…。
直球の表現は、日本では好まれませんでした。
そのため「黴雨」から転じて、同じ音の「梅雨」になったんだとか。
個人的な感想ですが、1つ目の由来も絡んでいそうですね。
3つめ 毎日、「雨」が降る
最後の由来は、この時期は毎日のように雨が降ることから、「毎」を使用して「梅雨」とした説です。
これも字面をみて、「なるほど!!」と思える由来ですよね♪
実は日本ではもともとこの時期を「つゆ」と呼んでいたようです。
「つゆ」という呼び方の由来については、
・雨のしずく「露(つゆ)」がたくさんみられることを語源とする説
・熟した梅の実が潰れる時期なので「潰ゆ(つゆ)」と考える説
などいろいろあります。
スポンサーリンク
「梅雨入り」と「入梅」って何が違うの?
一年を通して、降水量の多い時期として、梅雨期と秋雨期は雨季の一種ですが、
この時期に「梅雨入り」や「入梅」といったワードも耳にしませんか?
こちらも違いを調べてみました。
「梅雨入り」は、その年に実際に梅雨に入った時期の事。
たしかに、ニュースなどでも「今年の梅雨入りは~」なんて報道されますよね。
一方、「入梅」は、あらかじめ6月11日頃と決められています。
「節分」や「八十八夜」と同様、暦の上で決めているものなんです。
みやびな響き♪気象現象の由来も気になる!
「梅雨」の由来も、いろいろな説があるということは、他にも気象現象でも由来がありそうですよね?
気になりましたので、ついでに調べてみました。
「時雨(しぐれ)」
晩秋から冬の初めに、ぱらぱらと降ってやむ通り雨を呼ぶそうです。
由来はさまざま。
「時雨煮(しぐれに)」を略して「時雨」としたとか。
雨がふる少しの間だけ暗くなるという意味の「しばし暗き(シバシクラキ)」が転じたとする説。
涙をぽろぽろとこぼして泣く様子をたとえたという説もあります。
「水無月(みなつき)」
陰暦6月のことをいいます(新暦では7月です)。
由来は、田んぼに水をひく時期「水の月」であることから。
「水無月」とみると「水が無い月」だと想像しがちですが、この「無(な)」に秘密があるんです。
この「無(な)」は古い日本語で使われる連体助詞といって、体言つまりは名詞をつなげるための助詞のこと。
「な」は「の」という意味なんです。
同じ用法の言葉に、「水(み)な底」や「手(た)な心」などがあります。
「台風(たいふう)」
日本では、古く源氏物語のなかで、台風のことを「野分き(のわき)」と呼んでいました。
しかし、気象用語では「颶風(ぐふう)」と呼び、明治時代末ごろから「颶風(たいふう)」と呼ぶようになります。
そして、1946年以降から現在の「台風(たいふう)」の文字に変わったそうです。
ギリシャ神話の風の神「typhon(テュフォン)」⇒「typhoon(タイフーン)」⇒「颶風」となったとする説も。
いずれも由来には諸説ありました。
一つの言葉を紐解くと、奥深い由来がたくさんあるものですね。
まとめ
梅雨の名前の由来には、いろいろな説があるんですね!!
その他の気象に関する名前の意味や由来も調べてみると、日本人の生活習慣に自然や季節の移り変わりが深くかかわっていることがよくわかります。
雨が多くてジメジメするのはあまり好きではないという人が多いと思いますが、日本ならではの趣を味わいながら過ごすのも風情があっていいかもしれませんね♪
スポンサーリンク