心療内科や精神科に通うのって、結構ハードルが高いですよね。
もっとフランクに心療内科に通える日がきてほしいものですが、
「普通じゃない人」というレッテルを張りたがる人も多いのではないでしょうか?
さらに、心療内科に通うことは人の目だけでなく、制度やサービスを受ける際にも影響があったりします。
わざわざ心療内科で診察を受けたことを、赤の他人に言って回る必要はありません。
「調子が悪いんだから、病院に行って何が悪いんだぃ」と、胸をはってもいいくらい。
ですが、デメリットがあることを理解しておくことも、アナタの身を守ることにつながります。
今回は診療内科への通院歴がデメリットになるケースを、ファイナンシャルプランナーさんから聞いたお話をもとに、簡単にまとめてみました。
わたし自身の経験も含めて、ご紹介していきますね♪
この記事に書かれていること
心療内科にかかることのデメリット
ここでは「サービスが受けられない」などの現実的に不利益になる部分を3つご紹介していきます。
デメリット①医療保険に加入するのが厳しい
医療保険に加入するには、実は結構たくさんのハードルがあります。
若くて健康で一定の収入がある方なら、特に苦労せずに入り放題ですよね(笑)
ですが心療内科の通院歴があるとなれば、話は変わります。
加入が難しい理由
いわゆる「持病持ち」というリスクを負った人として、保険会社は「できるだけ関わりあいたくないな~」という姿勢なんです。
入院や通院の費用を保障するのが医療保険。
これから入院や通院をしそうな人や現在している人は、保険会社にとってはもうけの少ないお客さんですから仕方ないですね。
とはいえ、心療内科に通った原因や診断の有無、診断名、通院歴や投薬歴などによっても条件は変わります。
保険に加入する際の聞き取りをされたことがある方はご存知かもしれませんが、おおむね過去5年以内の健康状態についてしか聞かれません。
条件や通院後の状態によっては、入れる保険もあります。
デメリット②生命保険に加入するのが難しい
医療保険と同じく、生命保険に関しても簡単には加入できなくなるようです。
ファイナンシャルプランナーの方の話では、医療保険よりは間口は広いとか。
入院や通院よりも、万が一の場合の方が機会が少ないからでしょうかね。
保険料が高くなったり、条件が厳しくなる場合もありますが、必ずしも加入できないというわけではありません。
持病があっても入れる保険もあるので、調べてみるのもいいですね。
こんなサイトがあったのでリンクを貼っておきます⇒「持病があっても安心ナビ」
デメリット③住宅ローンが組めなくなるかも??
住宅ローンを組む際に問題になってくるのは次の2つです。
・銀行(実際にお金を貸してくれる)の審査に通るか
・団体信用生命保険(万が一の時に契約者に変わってお金を払ってくれる)の審査に通るか
団体信用生命保険(略して、団信)は、その名の通り生命保険ですから、身も心も健康な若者が大好きです。
しかも結構な金額を立て替えることになるかもしれないので、できるだけ長生きして稼いでくれそうな人を選びますよね。
これはインターネット上での意見ではありますが、
「銀行の住宅ローンは通ったけど、団信は断られた」という人が、心療内科の受診の有無にかかわらず多いです。
銀行の信用を得るためにも、健康状態はひとつのポイントになってきます。
ローンは借金ですから、それを返済するにはコンスタントに働ける能力があることが重視されます。
一般的に、自営業者よりもサラリーマンの方が、ローンを借りやすいと言われているのもそういった理由から。サラリーマンのように一定の金額が定期的に入ることを予想できることが、安心感につながるようです。
一方で、心療内科の通院歴があると、
お金を貸す側にしてみれば、
「もしかしたらこの人、働けなくなっちゃうんじゃない?そうしたらお金も返してもらえなくなっちゃうんじゃない?」という不安を感じやすいんです。
とはいえ、銀行や団体信用生命保険にも審査の基準があります。
ただ心療内科に通ったというだけではなく、診断名や治療の状況などが重要視されます。
どんな診断名だと難しい?
心療内科に通院歴があるといっても、どんな原因で通っているのかは人それぞれですよね。
ファイナンシャルプランナーの方に聞いてみました。
具体的には保険会社の約款などに載っているそうです。
一例をあげると、
・うつ病
・統合失調症
・ノイローゼ
などはかなり条件としては厳しいと言われました。
どうやら自殺のリスクが高いと判断されるようです。
大人の発達障害も心療内科受診の一例かと思い確認してみましたが、今のところ特に記載はありませんでした。
適応障害でも生命保険に入れる?
わたし自身、家庭不和や子育ての負担などのストレスがつもり積もって、心療内科を受診・入院した経験があります。
入院自体は治療というよりも安静にする目的でしたが、やはり新しい保険に加入する際は条件が付く可能性が高いです。
実際に、わたしが診断された「適応障害」は、生命保険の加入には条件が付くことになりました。
シングルマザーになった時に、わたしに万が一のことがあった場合の子ども達の生活費などを確保しておきたいな~と保険相談に行ってみたんです。
最終的には保険会社の判断にゆだねることになりますし、保険料などが高くなりこちらの条件にそぐわないと思えば、別の保険会社を探すか条件がなくなるまで待つことにします。
今回加入したかった保険は、入院後5年経つまでは加入できませんでした。
とはいえ、すでにそれなりの保険は用意していますし。
わたし自身は、環境を変えることでかなり調子がよくなり、今では何の症状もなく、健やかに過ごせています♪
ストレスたっぷりな環境の中では、あれこれ枯渇してしまっていて、前向きな考え方とか出て来やしません。
そんな状況で無理を続けて結果として入院するよりも、元気で動けるうちに環境を変えてしまった方が早かったな~と今では思います。
ストレスによるメンタル不調の方には、がんばりやさんが多いですよね。
一人で無理し続けるよりも、
信頼できる人に悩みを聞いてもらって、自分の心を振り返る時間を作った方が楽にがんばれるようになりました。
ご参考まで。
心だって風邪を引く
「うつは心の風邪」、私が大学で心理学を学んだ際にそんな風に習ったんですが、現実ではまったく違いました…。
うつ病までいくと、「もう立ち直れない」というような扱いです。
少なくとも保険業界では、なかなかのリスク要因として扱われます。
風邪の原因はさまざまで、のどや鼻などの体の不調を表す病気の便利な総称で、誰でもかかるし、簡単に病院にかかりますよね。
でも放っておいて回復する人もいれば、悪化して命をおとす人もいます…。
そんな深刻な事態を避けるためにこそ、早めにかかるべきなのに。
もっとフランクに心療内科にかかれるようになればいいのに〜。
そしてこれから心療内科に通院すべきか悩んでいるあなたには、
「デメリットがあるから、心療内科にかからないようにしよう」
ではなく、むしろ、
「そんなリスクを負うくらいなら、あれこれ無理をするのはやめよう」
というふうに考えてほしいです。
自分を追いつめても、いいことなんてないじゃないですか。
未来は「今」の先にあるものです。
「今」も大切にしておきたいものですね。
気になる今後の動向は?
「これだけのストレス社会なんだから、今後メンタルヘルスについての基準が緩和されるかも」と、ファイナンシャルプランナーに聞いてみました!
答えは、「むしろ厳しくなるんじゃなかろうか」とのこと。
病気やガンになる人はたくさんいて、病後に保険に入りにくいのは変わっていませんので、そうかもしれませんよね。
ですが、保険の補償内容に関しては、大きく変わってきていると思います。
ちょっと私が加入した保険を思い出して考えると、
医療保険の入院給付は4日目から⇒1日目から⇒日帰りでもOK
ガン保険は、先進医療の適用ナシ⇒先進医療費に1000万⇒2000万
生命保険は死亡保障⇒高度機能障害も⇒生きてる間にお金がもらえる
こんな感じで医療技術の進歩やニーズに合わせて、どんどん内容が新しくなってきています。
特に今では、病気になっても働きながら治療する方に向けての生活保障型とかも出てきていますね。
なので私個人としては、そういったメンタル不調に強い保険が出てこなくもない、と勝手に思っています。
すでに入っている保険やローンはどうなる?
ちなみに、心療内科にかかることで、保険やローンに新しく加入・契約するのが難しくなることがあっても、すでに契約しているものを取り上げられたり、補償を受けられないということではありませんので、ご安心くださいね。
わたし自身、妊娠出産前の若い頃に加入した医療保険から、入院費用に関してはしっかりと給付金をいただきました。
ただし、契約の際にわざと隠していた場合は、その後に保険適用になるようなことが起きた際に取り消される可能性は大いにあります。
そうなると、それまでの保険料は水の泡、さらに保障も受けられない…と最悪ですよね。
万が一のための保険なのに、大事な時に使えない…そんなリスクを抱えるくらいなら保険料の分を貯金しておいた方がマシですよ。
まとめ
ストレス社会の日本において、メンタルヘルスの不調を抱える人は本当に多いと思います。
一方で、心療内科や精神科への受診・入院などで、保険などの契約に影響があることも事実。
もっと気軽に受診できるように周知されつつあるのかと思いきや、心療内科や精神科を受診することのハードルの高さは実質的なデメリットのせいで緩和されそうにありません。
とはいえ、それらはおおむね未来の保障に関するものばかり。
今のアナタがいるからこそ、未来のアナタがいます。
先々の保障よりも、今の自分の体の方が大切なことをお忘れなく。