子育ては思い通りに行かないことばかりで、ママも参ってしまいますよね。
わが家では、毎朝6歳になる息子とバトルが繰り広げられてます。
出発の時間が気になる私には気持ちの余裕もなく、
「早く着替えて!」「なんで歯磨き終わってないの?」「今、何やってるの?」
「なんでまだそんなことしてんの~!?」「なんで!?」「なんで!?」
ムキーーーッツ!!
どっかーんと火山噴火。
またやってしまった。
こんなはずじゃなかった…。
自己嫌悪しながらも解決策を探す毎日でした。
こどもの行動に「なんで!?なんで!?」のイライラは、
魔法の言葉を言うだけでおさまります。
イラっとしそうになったら「なるほど、そうきたか」と言ってみてください。
不思議と気持ちが落ち着き、一歩ひいて子どもを見つめることができます。
相変わらず朝はバタバタしてますが、この言葉をを取り入れからヒステリックにならない私がいます。
今日はそんな魔法の言葉「なるほど、そうきたか」について、ご紹介します。
この記事に書かれていること
妖怪「なんでなんで」あらわる!!
例えば子どもが水をこぼしてしまうとします。我が家ではしょっちゅうあります。
「なんでまた水こぼすの」
「なんでコップを机の隅っこにおいてるの」
「なんでこぼれた水を自分で拭かないの」
湧き上がる「なんでなんで」の言葉。これはもう呪いの言葉。理由なんて聞いちゃいません。
自分の中のなんでなんで攻撃に、
子どもはもちろんのこと自分自身もイライラしてギブアップ…。
私はこの状態の自分を「妖怪なんでなんで」と表現します。
「なんでなんで」は負のスパイラルにおちいりやすいです。
ヒトの脳みそは、疑問や問題に対して答えを探さずにはいられないそうです。
「なんでそうなのよ!?」と言えば、そうなる原因を脳は探し始めてしまいます。
とても否定的に。
そして大体の場合、その原因は子どもの行動にあり、悪いのは子どもだと結論づけるのが妖怪なんでなんでの特徴です。
「なるほど、そうきたか」で妖怪退治
そこで子ども達の言動でイライラしそうになった時には
「なんで!?」ではなく
「なるほど、そうきたか」と口に出してみましょう。
目の前の出来事をそのまま受け止めようとする大らかさ、
ポジティブな響きがこの言葉にはありますよね。
「なるほど、そうきたか」というと、
ヒトの脳みそは「おや、思ってたことと違うぞ」→「さて、どうしようかなぁ」と解決方法を見つけようとするようです。しかもポジティブに。
わくわくした興味さえ出てくるかもしれません。
言葉一つで気分が変わる。
いや、むしろこの言葉を気持ちを切り替えるスイッチにしてしまうのです。
これで「妖怪なんでなんで」の負の呪いを断ち切りましょう。
「妖怪なんでなんで」の正体に迫る
イライラの原因は自分の考えにある
「妖怪なんでなんで」の正体はイライラする「あなた自身」ですよね。
実はイライラの原因もあなた自身にあります。
お子さんとの関わりだけでなく、
普段の生活の中で自分がどんな時にイライラしたり不快に感じたりするか、考えたことがありますか?
例えば「足を踏まれたのに謝られなかった」
「約束の時間に遅れそうだ」
「ちょっといいなと思っていた異性の、箸の持ち方が変で幻滅した」
それはつまり、相手が「あなたの中の正しいこと」をしなかった時。
「こうあるべき」「こうありたい」それ自体の社会的な良し悪しは別として、
意識すべきなのは「自分の基準」があるということです。
先ほどの例を挙げると、
「足を踏まれたのに謝られなかった」→足を踏んだり、人に迷惑をかけたら謝るべきだ
「約束の時間に遅れそうだ」→時間は守るものだ
「ちょっといいなと思っていた異性の、箸の持ち方が変で幻滅した」→箸はきれいに使うものだ
こういう自分の基準があるということです。
そして自分の基準と合わないことに、
「嫌だ」「許せない」「困る」と考えば、不快感やイライラは増えるばかり。
「悪いのは自分ではないはずだ」と再確認してみても、「気分」は晴れるどころかずんずん落ち込んでいきます。
子育てのイライラの原因は、子どもではないんですね。
自分の中の理想だったり、ルールだったりに合わないとき、
「嫌だ」と思うからイライラを感じる。
「イライラばかりのお母さんは嫌だ」と思っているからこそ、さらに落ち込む…。
・自分の思い通りにしたい
同じことがあっても、「別にいい」と思えばイライラしないものです。
普段からイライラしない穏やかな人というのは、自分の基準にも他人の基準にも大らかな人。
自分の基準は誰にでもあって当然なんです。
だから相手は相手の基準で生きている。そのことをフラットに受け止めているんですね。
これだけの人間がいれば、それだけのさまざまな考え方があります。
まさに十人十色。
考え方は違って当たり前なんです。それが普通。
考え方はそれまでの環境、経験や教育などで培われていきますが、基本的な性格も大いに影響されます。
子どもだって子どもなりの経験と学習によって考え方も様々。
親子だって違って当たり前なんです。
だから子育ては、自分の思い通りにならないことばかり。
そんなこと、実はみんな知ってます。知っているけれど、つい忘れてしまう。
つい自分の思い通りにしたいと強く思ってしまって、イライラしているんです。
母親のしつけという「押しつけ」
相手にも基準があるとか、思い通りにならないのは当たり前だとか知っていても、
家族には特に「私の思っていることを受け入れてもらえる」「わかってくれるはず」
と「自分基準」の考えになりがちです。
さらに母親はわが子に対して、自分が産んだものですから、
ついつい自分の分身であるかのような錯覚を覚えてしまいます。
たとえ血肉を分け与えたとしても、子どもは子どもであって、別の人間なんですけどね。
私にも身に覚えがたくさんあります。
「いい母親でありたい」「きちんとしつけたい」「子どもにちゃんと伝えたい」
それも、自分の基準です。
もちろん親として、社会のルールを子どもたちに伝えていく必要はあります。
ただしそれも私の理想であると思えば、
怖い顔で大声だして強制してまで教えるほどのものではありませんでした。
ルールや決まり事も情報として教えておけばいいんです。
子どもも自分で失敗や成功をもとに色々と学習して、必要なルールは自然と身に着けていくでしょう。
違う、ということを楽しんでみる
「なるほど、そうきたか」の一言をつぶやくと、
・イライラの原因は「自分の基準」にあること
・思い通りにならないのは当たり前であること
・自分と同じように、相手も独自の考えや生き方を選択している尊い存在であること
そんなことを自然と思い出させてくれるのです。
すると、たとえお互いの意見や考え、選択が違っていたとしても冷静に受け止められます。
自分の基準と相手の基準それぞれを大事にしてどうするか話し合ったり、妥協しあったり、協力しあったり、するようになります。
これ、脳みそが勝手にそう働いてくれるので、私はただ言うだけ。
「なるほど、そうきたか」は、
違う、ということ、興味を持って楽しんでみる魔法の言葉なんです。
私もまだまだ使いこなせていませんが、
「なんでー!?」と妖怪なんでなんでが出そうな時は、ぜひ使ってみてくださいね!