びわは古くから庭木などにも使われる果樹のひとつ。
スーパーなどに並ぶと懐かしく感じる方も多いのではないでしょうか。
びわはあまり日持ちがしない果物なので、流通が難しく、初夏にしか味わえないまさに旬の味です。
手に入ったらできるだけ早めにおいしくいただきましょう♪
とはいえ、
生の状態のびわが、どれくらいの期間日持ちするのかわからない…。
とりあえず冷蔵庫に入れておけば大丈夫かな…?
そんなあなたに、生のびわの保存期間や、おいしく保存する方法をご紹介します。
この記事に書かれていること
びわは日持ちしない果物!?保存期間は?
びわは熟れた実を収穫します。
バナナやアボカドのように、青い状態で収穫したあとに熟れていく果物もありますが、
びわは若い実を収穫して、置いていても甘くなるようなことはありません。
スーパーなどで販売されているびわも、すでに食べごろ。
買ったら、できるだけ早めに食べるようにしましょう。
びわの日持ちはどれくらい?
びわはどれくらい日持ちするのでしょうか?
一般的にびわは日持ちしない果物だと言われています。
早いもので半日、通常3~5日程度で実がしぼんだり、黒ずんできたりします。
筆者の経験では、長いもので1週間を越してもきれいな状態をキープしているものもありましたよ。無農薬のびわを収穫したのですが、あんがい丈夫なものですね。
もっともポピュラーな果物のいちごと比べると、やや日持ちする印象ではないでしょうか。
ただし保存の方法によっても日持ちは変わります。
生のびわ 保存場所と保存期間(目安)
びわは日持ちしない果物だとわかっていても、すぐには食べられない時もありますよね。
びわを加工せずに、生のままで食べるにはどのくらい日持ちするのかを保存する場所ごとにまとめました。
常温…短くて半日、長くて5日程度。
冷蔵…短くて1日、長くて5日程度。
冷凍…1カ月~半年程度
びわは暖かい場所で育つ果物なので、風味や香り、食感などを楽しむなら常温で保存しておくのがおすすめです。
冷蔵庫に入れてなくても2~3日はおいしく食べることができます。
ものによっては1週間近く持つことも(体験談)。
ですが、状態によっては半日くらいでおしりにカビが生えてきたり、腐ってしまうものもあります。
冷蔵庫に入れて冷やしてから食べようと置いておいても、長持ちはしません。
常温の場合とさほど変わらないだけでなく、風味や甘みなどが薄まって、本来の味を楽しめなくなってしまうことも。
保存のためというよりは、冷たいびわが食べたいときに2~3時間前に冷蔵庫に入れておくのがおすすめです。
また、びわは冷凍保存することもできます。
筆者の知人は冷凍して半年ほど楽しんだようですが、一般的には一カ月程度だと言われています。
食感や風味などは生のびわとは違うものになってしまう点には注意が必要です。
※冷凍で保存したびわはそのままの状態でも食べられますが、半解凍の状態でシャーベットとして食べたり、スムージーとして食べるのがおすすめです。
生のびわを長持ちさせるコツや保存方法は?
びわを生の状態で少しでも、長持ちさせたい!
そんなときは、びわの選び方や保管方法にコツがあります。
まとめると次のようになります。
①鮮度や状態のいいびわを選ぶ
②優しく丁寧に扱う
③濡らした新聞紙で包んで冷暗所で保管する
もう少しくわしく見ていきましょう!
状態のいいびわの見分け方
どんなに保管状態に気を配っても、そもそものびわが傷みかけていたのでは、長持ちさせることはできません。
まずは状態のいいびわを選ぶことが大切です。
新鮮で長持ちするびわの見分け方や特徴は、
・産毛がはえている
・実にハリがあり、キレイな卵型をしている
・打ち身や傷が入っていない
・皮の色が濃いオレンジ色をしている(緑や茶色はNG)
びわはとてもデリケートな果物で、ちょっと力を入れて握ると打ち身のように実がへこんだり、黒ずんだりします。
また傷が入っていると、その部分からカビたり腐ったりしていきますので、見つけたらすぐに食べてしまうか加工してしまうのがおすすめです。
(傷が入っていても味が悪いわけではないので、傷の部分だけを取り除いて食べています。)
優しく丁寧に扱う
スーパーで買うびわは、それぞれが重ならないように、ぶつからないように包装されていますよね。
びわは力加減を間違うと、ちょっと握っただけでも、実をつぶしてしまうことがあります。
せっかくキレイな実を選んでも、自分の取り扱い方でうっかり打ち身を作ってしまうこともあるんです。
果実狩りなどで、子どもにびわ狩りをさせると、かなりの確率で指の跡がついちゃいます(笑)
自分で食べると思えばあまり神経質になる必要もありませんが、少しでも長持ちさせたいときには知っておきたいポイントです。
びわの常温の保管方法
びわが苦手にするのは「乾燥・冷え・直射日光・高温」。
大阪市中央卸市場によると、びわの最適な保存条件は室温が15度前後、湿度90%。
温度差がない場所を選べば、10日近く保存できることもあります。
ちなみに筆者が10日近くびわを保存したのは、台所の北側でした。
家庭では、
・傷などのチェックをした後に、新聞紙やキッチンペーパーなどでぶつからないように緩めにくるむ
・霧吹きなどで全体的に湿らせる
・冷暗所に保管する
このようにしておけば、鮮度を保つことができます。
筆者はザルに入れて冷暗所においているだけですが、それでも5日程度はおいしく食べられています。ですがやはり実がしぼんだり、色が悪くなったりと品質が悪くなっているものもあります。
きれいな状態をキープするために、ぜひ試してみてください。
びわを長期保存する方法3選
日持ちしないびわを大量に消費することが難しい。
もっと長い期間びわの味を楽しみたい♪
そんなときには、長期保存できる方法がありますよ。
保存食として古くから親しまれてきた方法をまとめました。
びわの保存方法①砂糖煮・コンポート
びわを長期保存する際の代表的な方法が、コンポート。
砂糖とお水で作ったシロップで煮込んで、煮沸消毒したビンに詰め、冷蔵庫で保存します。
そのまま食べたり、ヨーグルトにのせたり、タルトと一緒に焼いたり。
トッピングに使いやすいのがコンポートです。
びわの保存方法②ジャム
びわの香りを一番感じられるのがジャムです。
びわの実の5~6割程度の砂糖と一緒にじっくりと煮詰めて水分を飛ばしていきます。
あまりジャムが固くならないのがびわの特徴です。
わたしはパンに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたりして楽しんでいます。
生のままで食べるときはあまり気づかなかった、びわの凝縮された風味を感じることができます。
びわの保存方法③びわの果実酒
お酒を楽しむ方や、果実酒を使ったお料理やお菓子作りが好きな方におすすめな方法。
びわ酒はフルーティな香りともに、どこか薬のような香りのする独特な飲み物です。
びわを丸ごと使って、ホワイトリカーや焼酎などと一緒に漬け込むだけ。
(保存容器は大きいため35度以上の焼酎などを使ってアルコール消毒します。)
飲み頃は半年~1年後。10年近く保存できます。
※びわの種には毒性があり、粉末などで食べないよう農林水産省から注意喚起されています。
現在、果実酒のように、果肉と種子をお酒に漬け込んで飲む方法については、危険性を報じられてはいません。(梅酒と同様)
とはいえ、びわの葉や種子を使った健康茶から、規制の対象になる程度の毒性が検出されたという事例もあるため、香りづけのために種だけをたくさん漬け込むなどの過剰な摂取は控えた方がいいかもしれません。
参考)ビワの種子を使用した健康茶等に含まれるシアン化合物に関する情報提供(国民生活んたー:平成30年6月)
まとめ
びわがどのくらい日持ちするのか、保存場所や長持ちさせるためのコツなどをご紹介しました。
一般的にびわは、温度差の少ない場所で常温保存するのがおすすめです。
生のびわの保存期間は、
常温…短くて半日、長くて5日程度。
冷蔵…短くて1日、長くて5日程度。
冷凍…1カ月~半年程度
びわを長持ちさせるコツは、びわの選び方や保管方法にあります。
①鮮度や状態のいいびわを選ぶ
②優しく丁寧に扱う
③濡らした新聞紙で包んで冷暗所で保管する
大量のびわを長期保存するには、加工して保存することができますよ。
ぜひ参考にされてみてください。