市営住宅をペットはご法度?ばれたら退去の可能性も…??

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悩む犬

公営住宅で猫を飼う、住人のモラルが問われるところですね。

とはいえ民間の賃貸住宅でもよくある話のようで…、近隣住民との間でのトラブルも問題になっています。

ペット禁止の公営住宅で、ペットを飼うということがそもそも間違っているのですが、飼い主の方も情が絡んで苦しいものでしょう。

わたし自身は、団地で飼われていて処分されそうになった犬を引き取った経験があります。

どんな事情があっても、禁止事項を守っていないことやペットの飼い方などに不満に感じる方はいますし、それを責めることはできませんよ。

ペットを飼育していることがどのようにしてバレたのか、その後はどのような対処がとられるのか。

処分や退去までの流れについて、まとめてみました。


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ペット飼育がバレてから強制退去までの流れ

おおまかにまとめると以下のような流れになります。

住民などから通報が入る

自治体での協議・対応

チラシをまいたり、自治会長が申し入れたりするなど、話し合いの場を設けられます。

役場からの注意勧告(ペットを手放すか退去するか)

公営住宅の管轄窓口から正式に注意を受けます。

おおむねの期限を定めて、それまでに「ペットを手放すか、ペットと一緒に出ていくか」対応を求められます。

役場からの退去請求

回答をせずに放置するなど誠意を見せずにいると、管轄窓口から「退去」を求められます。

自治体の対応によっては、いきなり退去通知がくることもあるようです…。

調停申し立て

住人が期日までに退去しなかったら…裁判の流れに突入します。

「裁判を起こしますよ~。その前に調停で話し合いましょう」と入居者に対してお手紙が届きます。

裁判所で調停員とよばれる第三者を介して、双方がやりとりして解決をめざします。

裁判

調停でも退去や改善について折り合いがつかなかった場合は、裁判で判決を下されることになります。

強制退去

住人の退去が妥当だと判決がおりた後も入居者が退去しない場合には、裁判所の力で強制執行が行われます。

ペット禁止の公営住宅でペットを飼って、他の住人から通報されても、ただちに強制退去というわけではないのですね。

強制退去の実例

2017年神戸の市営住宅で猫を過剰に繁殖させたことにより強制撤去が行われた事例では、

15年秋ごろから「猫のふん尿で悪臭がする」との苦情が市に寄せられ、10回以上改善指導をしたが、従わなかったため、市は昨年10月に明け渡しを求めて神戸地裁に提訴。今年1月に市の訴えを認める判決が出て確定し、4月に強制執行した。

引用: 毎日新聞2017年10月30日

住民の通報から約2年ほどの期間で強制退去が行われていますね。

こちらは猫を53匹も繁殖させてしまい手に負えなくなってしまったという「多頭飼育崩壊」だったため、周囲の被害も大きく、強制退去までのスピードは早かったのかもしれません。

市営住宅でペットを飼って通報?

どうしてペットを飼っているのがバレたのか?

それは、他の住人に不満を抱かせたからです。

・ペットを飼育することでの困りごとに不満を感じる

・ペットの飼育自体を不満に感じる

何かしらの困りごとや、不満に思うことがあるから、通報されることになります。

まず、当然のことして、「原則を犯している」こと自体が通報の対象になります。

市営住宅でペットの飼育が禁止されている場合は、必ず、ペット飼育に反対する方はいます。

ペット可能物件ではないことを望んでいる方も、もちろんいます。

そういう方から見て、ペットを飼われている方が「モラルの薄い人」と思われるのは、ある意味仕方がないことです。

ペット反対派の意見

ネットなどに挙がっている、ペット反対派の意見をいくつか挙げてみましょう。

・排泄マナーの悪さ

・におい

・泣き声

・建物の損傷

・動物アレルギー

アレルギーなど自分の命に関わる方や動物嫌いの方は、ペットがいるだけで心穏やかに暮らすことができませんよね。

ペット不可の物件であることを望み、そこに住んでいるのに、他の住民の身勝手でペットがいるとなると、生活の質に影響してくる大きな問題です。

また、動物に対しては抵抗がなくても、飼い主のモラルや対応に不満を抱いているケースも多いようです。

逆にいえば、

・ペットの声がしない

・ペットのにおいがしない

・ペットの排泄物がない

・ペットの姿をみない

・ペットが建物を傷つけない

などを飼い主の方が徹底してくれれば、多少のことは多めに見てくれるということもあります。

とはいえ、これはケースバイケース。

ペット禁止の物件でペット飼うのは、モラルに反していることを忘れてはいけません。

ペットが飼える公営住宅はある?

市営住宅などの公営住宅のすべてがペット禁止かといえば、そうでもありません。

数自体圧倒的に少ないですが、ペット飼育可能な住宅や、条件付きで大丈夫なところなど、自治体によってもさまざま。

自分の地域の公営住宅に、ペットの飼育を許可している物件があるかどうかは、自治体に確認してみる必要がありますし、あったとしても入れる確証もありません。

ペットを飼うための住宅を探すなら、

公営よりも一般の賃貸物件を探す方が現実的です。

団地で飼われた犬の末路

わがやでは、団地で飼われていた犬を引き取った経験があります。

正確にはペット禁止の市営住宅に住み着いていた野良犬で、きちんと飼われていたわけではありません。

動物好きな一部の住人から、名前もつけてもらい、エサなどももらっていたそうです。

(う~ん、これも無責任な飼い方ではありますよね。気持ちはよくわかりますが…。)

結局ほかの住人からの通報を受けて、保健所がやってくることになったんです。

住民の自宅にかくまわれて、なんとか一命をとりとめたウチの子。

ですが住人の方も自宅で飼い続けるわけにもいかず、必死で里親を探し、わが家にたどりついたのです。

わが家にやってきたときには、去勢手術を受け、その費用は住民の方の善意でした。

当時、幼かった私も、ペットの命や生き方に責任を取ることの難しさや大切さを痛感しましたよ。

人間と一緒に生活するには、動物だってその環境に適した生活を送らなければいけない。

できるだけに自然な形で育てたければ、それが許される環境を整えなきゃならない。

最期まで面倒をみる覚悟と見通しを持っていないと、可哀そうなのはペットです。

ペット禁止で、存在が許されない環境で窮屈な思いをして生活させるくらいなら、そうじゃないところに引っ越すことも考えられますから。

わが家に来たのはもともと野良犬だったところを公営住宅の方に拾われた子でしたが、それでも前の飼い主を恋しがって、夜な夜な遠吠えしていたものです。

今可愛いから、ひとりで寂しいから…というその場しのぎな気持ちで、安易にペットを飼わないでほしいです。

まとめ

もともと公営住宅には、住民同士のトラブルを回避するために、ペット禁止にしている部分があります。

トラブルにならないように努めていても、考えかたの違う人が集まれば、なんでも火種になる可能性があるもの。

原則を犯した場合、公営住宅の秩序を守るために退去の選択を迫ることがあることは、契約の時点でわかっていることです。

ペット禁止の公営住宅でペットを飼うべきではありません。

それがどういうことなのか、どんな事態を招く可能性があるのかをしっかりと把握しておきましょう。

記事下

 


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コメント

  1. 脇田 登 より:

    一見すると「公営住宅でペットを飼う際は近隣住民に迷惑をかけない様に気をつけましょう」と言っている様にも取れるのですが?
    違うでしょ?そもそもペット飼育禁止の物件でペットを飼育する事自体が問題なのです。この問題に関してそれ以外の結論はあり得ません。逆に言うとペット飼育禁止の物件でペットを飼育している時点でその飼い主はペットを飼育する能力が無いと言えます。
    ペットの事を大切な家族だと言うのなら最初からペット飼育可能物件に入居するべきです。
    私の市営住宅でもペット飼育が問題になった事があるのですが「処分させるのは可哀想」という理由から「ペット飼育は原則禁止だがペットを飼育している人はなるべく他の住人に迷惑をかけない様に…」みたいな結論に、なりました。
    これは事実上ペット飼育を容認したと受け取る事ができ 案の定それ以降は多くの住民が次々とペットを飼育する様になりモラルも何もないカオス住宅と成り果ててしまいました。
    ペット飼育禁止住宅でペットを飼育すると、いう事は ペットを飼育していない他の住民の権利を侵害していると言えると思います。
    故にこの問題に関しては「ペット禁止住宅では決してペットを飼育しない。」と言う結論以外あり得ません。
    飼育

  2. chima より:

    >脇田 登さん
    貴重なご意見ありがとうございます。

    公営住宅ではペットを飼うべきではありません。
    私個人としても、そもそもペットを飼うこと自体が間違っていると思います。

    この記事の主旨は「ペット禁止の公営住宅でペットを飼うとどうなるのか」をメインにまとめています。

    これから公営住宅でペットを飼おうと思っている人に対して、
    ・強制退去になることもあれば、
    ・住人の理解を得て飼育可能になる場合もある
    という情報をまとめました。

    そのうえで、それが責任のある飼い主の行為ではないことも示唆しております。

    私自身(正確には私の親です。世話を分担しても、費用などは親が負担していましたので)は、
    無責任な飼育のしりぬぐいをした事もありますし、
    それを毎回誰かに強いることが望ましいとも思いません。

    実際に脇田さんの体験をうかがうと、
    とても柔軟な対応が行われた一方で(私の身近なケースでは生き物が処分されました)、
    ペットを飼育していない(飼育を望まない)方には配慮の薄い状況になってしまわれたようですね。

    ペット禁止物件に住んでいるけれど、ペットを飼育したい人が多かったのでしょうか…。
    それぞれの自治体やそこに住まわれている住人の方の判断による部分が大きいですね。

    結論部分に「ペット飼育物件でペットを飼育しないこと」をつけ加えて、
    また改めて、そのような場合はどのような行動をとるべきか(里親を探すとか、退去するとか)記事にまとめたいと思います。

    ご意見ありがとうございました。