たき火のたきつけやバーベキューの火種にも使われる、松ぼっくり。
「天然の着火剤」として有名ですよね。
ですが、なぜ松ぼっくりはよく燃えるのでしょうか?
その秘密は、松ぼっくりに含まれる成分や形にありました。
この情報をおさえておけば、より燃えやすい松ぼっくりを見分けられるようになりますよ♪
今回は松ぼっくりが燃えやすい理由や燃える成分・形についてご紹介していきます。
参考
・テレピン油(第2石油類):図解で分かる危険物取扱者講座
松ぼっくりがよく燃える2つの理由
松ぼっくりが燃えやすい秘密は、松ぼっくりの成分と形にあります。
それぞれくわしく見ていきましょう。
松ぼっくりは油分がたっぷり
松ぼっくりは、松の木の実のようなもの。
松の木には「松脂(マツヤニ)」とよばれる油脂が大変豊富に含まれています。
木の実である松ぼっくりにも、マツヤニが多く含まれているわけです。
実はマツヤニの主成分のひとつであるテレピン油は、灯油よりも火がつきやすい性質があるんです。
燃えやすいものとして思い浮かぶ「灯油」ですが、火のつく温度「引火点」は40度以上とされています。
一方で松脂に含まれるテレピン油の引火点は35度以上。
つまり同じタイミングで、灯油とテレピン油それぞれにマッチなどで火をつけると、テレピン油の方が先に火がつくということです。
松ぼっくりはテレピン油そのものではありませんが、非常に燃えやすい物質であるということがわかりますね。
松ぼっくりのかたちは空気を取り入れやすい
乾燥した松ぼっくりは、カサが完全に開いて、軸に対してグルっとらせんを描いています。
このカサとカサの間には自然と空気が通り抜けるようになっています。
この形のため、松ぼっくり単体に火をつけても、自然と火が全体を覆うように燃え広がっていきます。
これは、火の燃え方に関係しています。
火は上にのぼっていく性質と風などの空気によって流される性質があります。
また物が燃えるためには、たくさんの空気が必要になります。
そのため、空気の通り道を上手に確保することも大切なんです。
小枝を集めてたき火をするときやキャンプファイヤーをするときを思い出してみてください。
できるだけ風が通るように、燃えるものが上にくるように、ピラミッド型や井形に枝を組んでいくのはこのためです。
松ぼっくりは一つのかたちだけで、それを再現できています。
つまり、松ぼっくりはそれ自体が、空気や炎が通りやすい形をしているので、大変燃えやすいのです。
公園などで火種にする松ぼっくりを拾うなら、
・乾いてカサがよく開いたもの
・踏んだりしてつぶれていないもの
このようなポイントに気をつけてみましょう!
まとめ
松ぼっくりが燃えやすいのは、
・マツヤニには灯油よりも燃えやすい成分が含まれていること
・松ぼっくり自体が空気や炎を取り込みやすい形をしていること
この2つにありました。
それにしても、灯油よりも燃えやすい成分が含まれているとは知りませんでしたね。
まさに天然の着火剤!!
キャンプやバーベキューを楽しむ際には、ぜひ松ぼっくりを使ってみてくださいね♪
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