夫に食事を作りたくないけど、専業主婦だから仕方ない。
せっかく作った食事に手をつけてもらえなくて辛い…。
そもそも食事を作らないといけないの?
今まではお互いの信頼関係の上でなんとなく生活していたけれど、いざ家庭内別居を始めると意外と勝手の変わるのが食事です。
もともと別会計でそれぞれの好きなように生活をしていればそれほど、問題にはならないのですが。
生活費を夫からもらってやりくりしている専業主婦の方だと、気持ち的にも割り切れない部分もありますよね。
ぶっちゃけ作らなくても大丈夫なんですよ~。
共働きや家庭の収入などによっても状況は変わると思いますが、大切なのはアナタの気持ちと今後についての展望です。
わたしは子持ちの専業主婦で、夫から家庭内別居を切り出された身。
食事を作ることを選びましたが、それなりに葛藤しながら生活していました。
今回は家庭内別居中の食事について、私が食事を作りつづけた理由や気持ちの持ち方、ルールの決め方などについて解説していこうと思います。
あなたのこれからのご参考になればさいわいです。
この記事に書かれていること
家庭内別居中の食事は作らなくてもいい
まず、食事を作るか作らないかでお悩みのあなたに知っていてほしいこと。
食事は無理して作らなくてもいいんですよ。
家庭内別居中であろうとなかろうと、そもそも食事の支度をするしないというのは、ご夫婦の考えでどうにでもしていいんですよね。
専業主婦だから食事の支度をしなければならないということもありません。
妻が食事を作らなかったからと言って、簡単に離婚は成立しません。
夫婦のあり方
夫婦は一緒に暮らして、お互いに支え合うように民法で定められています(民法第752条)。
それならば専業主婦の妻は食事を作るのが当たり前だ、とおもいますか?
いえ、違うんです。
夫婦はお互いに支え合うのですから、
「妻が食事を作らなければ、夫が作ればいいじゃない?」
とういう解釈もできるのです。
夫が仕事の帰りにお弁当を買って帰ってもいいですし、帰宅後に食事を作ってもいいわけです。
世間には家事や育児をこなして、外に働きに出ている女性もたくさんいますよね。
私もワーキングマザーやってました。帰宅後に子どもの面倒をみながら、食事の支度をしていました。
この状況を逆に考えれば、夫は仕事をするだけで、家の掃除や自分の衣類の洗濯・育児に無関心であっても、生活費を入れているのであれば「法的には問題ナシ」なんですよね。
妻が動けるのであれば、育児に関与しなくても育児放棄にはならないし、暴力や暴言もないのであればモラルハラスメントにはあたりません。
(わたしの夫がまさにこの状態で、法律相談でもらった回答がコレでした…。)
ということは、たとえ専業主婦であっても、食事以外のことで夫との共有部分になることをそれなりにしていれば、法的には問題なしとみなされるということなんです。
例えば子育てや掃除・洗濯など。
しかも全てやらなくても大丈夫。足りない部分を助け合うのが夫婦ですから。
夫であれ妻であれ、健康なのに働かない・家に帰ってこない・家庭のこともしないとなれば「悪意の遺棄」ということで、相手から離婚されても文句は言えなくなってしまいます。
悪意の遺棄とは
婚姻関係にある夫婦間の義務である「同居の義務」「協力義務」「扶助の義務」に対して違反をした場合の離婚原因となるものです。(民法第752条)
悪意とは、「夫婦関係の破綻をもくろんでいたり、破綻しても構わないという意思」とされ、遺棄とは「正当な理由もなく同居・協力・扶助の義務を怠ること」を言います。
見返りばかり求めずに、相手のためを思って助け合う。
お互いに不満のある部分は解消する努力をし合うのが理想の夫婦なんですよね。
ちょっと話がズレてしまいましたが…。
やらなくていいギリギリの線を探して、面倒なことを相手に押しつけましょうということではないんです。
食事を作らなくても法的には罪にはなりませんので、夫婦ともに無理をする必要は全くないということを頭に入れておきましょう。
これからのことを冷静に判断する材料になります。
大切なのはあなたの気持ち
家庭内別居に至った経緯はご夫婦によってさまざま。
法的な夫婦の務めを把握した上で、あなたがどうしたいのかを考えていきましょう!
家庭内別居は、離婚するか夫婦関係を修復するかを見極めるための猶予期間だと思います。
・お互い快適に過ごしたいのか、
・自分が快適に過ごしたいのか、
・相手を不快にしたいのか
あなたにとって最善の状態は何かを問いかけてみましょう。
「もう離婚するからどうなってもいい」と考えるのであれば、無理に食事を作らなくても大丈夫。
それでも夫が食事を期待しているようであれば、言葉を選びつつきちんとお断りしておきましょう。それがお互いの意見を交換することになります。
一緒の食卓にいるのに夫の分だけ作らないなど相手に対して悪意のある行動は、自分自身の価値も下げてしまうのでおすすめしません。
傷つけられたから、傷つける。
負の連鎖はどんどん大きくなり、あなた自身も大きく傷つきますよ。
「夫婦関係を修復したい」「まだ離婚はしたくない」と考えるのであれば、夫が嫌がらずあなたも無理をしない範囲で食事を用意しておくのがベストだと思います。
夫から「食事を作らないでほしい」と言われて、食事を用意するのは逆効果ですからね。
家庭内別居中のルール作りは難しい
性格も育ってきた環境も考え方も違う人間が一緒に生活していくのですから、食事や家事などの共同部分にはルールがある方が断然過ごしやすいです。
ですが、結婚生活を始める時とは状況が違うんですよね。
お互いが相手のために何でもしたい前向きな気持ちの新婚時代がとてもまぶしく感じます(笑)
よく「夫婦で話し合ってみましょう」と言われますが、家庭内別居をはじめたばかりの頃やお互いへの信頼が薄れた状態では、話し合いなんて本当に難しいんですよね。
私はこの話し合いができませんでした。
冷静に話し合えるほど自分の感情を整理できていないので、どうしても自分の気持ちを伝えたくなってしまう。
お互いに相手の気持ちを受けとめる余裕もなく、ケンカになってしまうことも多かったんです。
話し合いがうまくいくには、相手からこうしてほしいという要望があったときに、あなたにそれを受けとめるだけの余裕が必要です。
また相手がそれを受けとめて、お互いの望む方法を探し出すことができないと話し合う意味はありません。
わがやでは下手に話し合おうとするたびに溝が深まって、どんどん関係が悪くなっていきました。
わが家のルールの作り方
私の場合、食事に関しては特にルールを決めることはありませんでした。
わたしが食事をつくるスタンスで生活し、夫の反応を見ながら、手探りをつづけていったんです。
・食事を用意する⇒声をかける⇒無視される
・食事がそのまま残っていた⇒最初から冷蔵庫に入れておく
・冷蔵庫にいれておいた食事がなくなった⇒食べた
・食事が用意できない時は一方入れておく⇒弁当買って食べている
こんな感じです。
直接話そうとすると避けられるのですが、私が出した食事を食べることには抵抗がないようです。
あればもらう、なければいらないという感じなのかもしれませんね。
話し合いがうまくいくのは、相手の性格や夫婦の状況によりけりだとうなと感じています。
家庭内別居の夫に食事を作る理由
わたしは夫婦関係の修復を望んでいたので、それまで通り食事の用意をすることに決めました。
ただし、自分に無理のない範囲で、です。
わたしが食事をつくり続けた理由は、
・ぜいたくできる家計ではなかった
・夫に生活費をもらっていた
・夫の食生活や体調を心配して
・自分と子どもの分を作るついで
・子ども達に父をのけ者にする母を見せたくなかった
・「あえて夫の分を用意しない自分」でありたくなかった
夫も生活費はそれまで通り入れてくれていましたし、収入の多い家庭ではなかったので、家計のことを考えて人数分の食事を作るようにしていました。
経済的な面だけでなく、まだ夫を大切にしたい気持ちがあったから続けていたんだと思います。
家庭内別居が始まったころは、夫も荒れていたのか気晴らしなのか、外泊や外食・コンビニ弁当ざんまい。
支出が増えても収入は変わらないので、浪費はしばらくしておさまり、夫も私が用意した食事を食べるようになりました。
食卓を囲むことはなく、時間をずらしたり、自室にこもって食べたりしています。
子ども達もそんな両親の姿をみていましたよ。
最初の頃は、突然食卓から父が消えたことに違和感を感じていた子ども達。
わたしにもアレコレ質問してきました。
それでもわたしは食事を用意していたし、
朝になると空になった食器をみて「お父さんごはん食べたんだね~」とホッしたように話すように。
その様子をみて、このさき子どもとケンカしたり口を聞きたくない場面があっても、食事だけは絶対に用意しようと決めました。
家庭内別居中でも食事を作る妻の葛藤と対策
とはいえ、納得できない気持ちや不満もたくさんあります。
食事を作る側であれば、家庭内別居中でなくても感じたことのあるものだと思います。
・食事を用意していたのに、食べてくれない
・食べ終わった食器を下げない
・食器を洗わない
・作っても反応がない
「いただきます」や「ごちそうさま」は言われませんし、2階に引きこもって食事をした後は食器はそのまま放置されています。
食事を作っている自分をないがしろにされている状態に傷つくんですよね~。
もっとわたしを大切にしてほしい!!そう思うのは当然です。
ですが相手にあなたを大切にする気持ちがなければ、その気持ちを伝えたところで「のれんにうで押し」状態…。
わたしは器の小さい女なので、そのつど「あ~の~野~郎」とイラだつんです(笑)
「どうして食事を作っているのか」を自分の善意に問いかけ、気持ちを落ち着かせていました。
さらに夫のいいようにばかり動く必要もないので、わたしなりにルールを決めて対応しています。
・食事は私の都合で準備しているので、相手が食べなくても問題なし
・食器は流し台まで持ってくれば洗う
・食事を食べていれば、私への警戒心が溶けつつあるのだと思う
・どうしても改善してほしい場合は、文書にて具体的にお願いする
善意に従ってできることはする。無理なことはしない。
これがわたしのルールです。
夫へのごはんは仏壇へのお供え
いろんな葛藤を経て、わたしがたどり着いた答えはコレです。
夫に作る食事は、お供え物みたいなものだな~と。
そう思えば食べても食べなくてもいいし、下げてくれなくてもかまいません。
特に見返りを期待しなければイライラすることも減りました。
わたしはご先祖をうやまうように、子ども達にも父をうやまう気持ちを育てたいのかもしれません。
かつてわたしを愛してくれて、子ども達と楽しく暮らしていたころの夫に対しての敬意は忘れないようにしたいと思っています。
ただし夫は生きていますので、あまりにも不愉快な行動をとられた場合はこちらからも意思表示はしますけどね(笑)
まとめ
家庭内別居で悩ましい食事の支度ですが、無理に作る必要は全くありません。
大切なのはあなたの気持ちとこれからどうしていきたいのかという展望です。
もしできるのであれば、夫婦での意見を確認してみるといいかもしれません。
わたしの場合は話し合いができずに、とりあえず食事の用意をして夫の反応を見るという方法で、手探りでルールを構築していきました。
家庭内別居中に夫の食事を作ることは、ストレスを感じる場面も多くあります。
そんな時には、どうして食事を作るのかを自分で考えて選んでください。
作らないという選択肢もあなたにはあるんですから♪
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