こんにちは、ちまです。
目の見えにくい子どもを育てています。
「遠視による弱視」です。
視力をあげるために治療用のメガネをかけていますが、実は見えにくい状態です。
先日それを知らずにわたしの母が口を滑らせました(笑)
「眼鏡をかけてるのに、見えてないの?」
本当に不思議なんですけど、そうなんですよ。
それについての答えを、ここでご紹介しようと思います。
今回は弱視治療中のお子さんにとって、「メガネをかける=よくみえる」とは限らないんだよ~っていうお話です。
わたし自身もお勉強中なのですが、できるだけわかりやすくお伝えしていきますね♪
【参考】
・弱視者問題研究会HP
・日本弱視斜視学会
・日本眼科学会:目の病気
メガネをかけてテレビの真ん前を陣取る子どもたち
うちの子たち、テレビとの距離がとにかく近いです。
小さなころから注意して、離れたソファからテレビを見るように言っていますが、どんどん近づいています。
それを見て、おばあちゃんが言った言葉。
「そんなに近くで見えるんかぃ?離れて見なさい。」
「眼鏡をかけてるのに見えてないの?」
はい。
よくは見えていませんよ~(笑)
ちなみに近づいても、私たちが想像しているようには見えてないと思います。
うちの子は弱視ですが、原因は遠視なんです。
近くに焦点が合わせられていません。
よく見えないなら近づかなくてもよさそうなもんなのに~とは私も思っています。
ただ単に興味のあるものに近づきたいんでしょうね。
おかげで子どもの頭や後ろ姿しか見えない…。
余談ですが、電磁波も気になるし近視も避けたいので、やはり「適度な距離でテレビを見てほしい」と声をかけています。
なんで眼鏡をかけてもみえにくいの?
弱視になる原因にはいろいろありますが、遠視は弱視の原因のひとつです。
この原因が変われば、見えづらさも当然変わります。
わが子は遠視による弱視を矯正するために、メガネをかけて治療しています。
メガネをつけているのに見えにくいなんて、不思議ですよね?
でもそうなんです。
なぜなら、ピントが合っていないから!!
「いや、メガネの度数あわせろよ」って思いましたか?
長男は視力矯正用のメガネをかけて、小学校の視力検査を受けました。
その結果は、両目とも「要検査」。
0.6程度の視力しか出ていませんでした。
ピントを合わせた眼鏡をかけてもこの数字なんです。
これが弱視の治療中であるということです。
もう少しくわしく説明していきますね♪
遠視ってどんな見え方なの?
遠視の見え方について、誤解している方も多いのではないでしょうか?
ものを見る仕組みについて、少しお勉強してみました。
ものをみるしくみ
目に入った光が水晶体(レンズ)を通って屈折し、目の奥にある網膜の上で焦点を結び、その光を電気信号として脳に伝えることで像として認識されるようになっています。
これを図にすると、下のようになります。
右が遠視の状態です。
ちなみにわたしは近視。
裸眼の視力は0.3くらいだったかな?小学生の頃は2.0あったこともあります(笑)
近くではピントが合わせられるので、近くのものが見やすく、遠くのものは見にくいです。
一方遠視はというと、「近くでも遠くでもピントが合わせられない」状態なんです。
近視と反対に「近くのものが見えにくく、遠くのものが見えやすい」のだと思っていませんか??
全く違うことに驚きました。
ピントを合わせる力が弱い
多くの人が、「メガネをかけると物が見えやすくなる」と考えるはずです。
それはメガネをかければピントが合うからですよね?
実は、遠視によってピントの合わない状態で成長すると、そもそもの「ピントを合わせる力」が自体が育ちにくいのです。
眼科の先生は「テレビを近くで見るのは問題じゃない。近くでピントがあうならその方がいいよ」と言われました。
近くや遠くでピントを合わせることができるなら、メガネやコンタクトレンズで視力の矯正はできます。視力「1.0」の世界を見ることができます。
でもピントを合わせる能力自体が育たないと、メガネもコンタクトレンズも視力を「1.0」にしてくれません。
それが本当の弱視の状態なんです。
視力の成長は1歳半をピークに10歳くらいまでで終了するとされています。
わが子はまだ治療することが可能であるとされる猶予期間なので、ピントを合わせる能力をきたえるために矯正用のメガネをしているんですね。
まだピントが合わせられるようになっていないので、正直メガネをかけても見えづらい状態なんだと思います。
しかも本人はピントが合っている状態で生きていないわけですから、そっちの方が見えにくいのかもしれませんよね。
ピントを合わせることに慣れてくれば、視力もあがってくるし、見づらさを感じることも薄れていくようです。
まとめ
子どもの弱視(わが子は遠視)は眼鏡をつけても見えにくい状態です。
遠視の子どもは、
・近くでも遠くでもピントが合っていない
・ピントを合わせる力が足りない
という困難さを持っています。
ピントを合わせる力を育てるには、ピントの合った状態でたくさんものを見ることが大切。
そのため矯正用眼鏡をつけてピントを合わせる練習をしています。
まだピントを合わせる力が弱いので、メガネをつけていてもしっかりとピントが合っていない状態なんですよね。
息子のかかりつけの眼科医曰く「近かろうが遠かろうが、ピントが合えばいい」んです。
眼鏡を通して物を見ていることが訓練ですから、それだけでもほめてあげましょう。
「眼鏡をかけているのに見えてないの?」という疑問がわいたら、ぜひ思い出してみてくださいね♪
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弱視の治療をはじめたきっかけの話はこちらです。
弱視の治療やメガネ選び、補助金のことをまとめています♪