夏休みの自由研究や新学期の宿題などで、朝顔を育てている方は多いですよね。
せっかくなら、たくさんの種を作って、来年もグリーンカーテンなどを楽しんでみませんか♪
ほったらかしていても、種ができるのが朝顔のいいところ。
ですが、たくさんの種を収穫したいなら、知っておきたいコツや注意点もいくつかあります。
しかもきれいなお花も楽しめちゃう??
大したことをしていないのに、差が出てしまう、朝顔の種の増やし方についてご紹介していきます。
この記事に書かれていること
朝顔の種をたくさん作るには?
朝顔の種をたくさん作って収穫するのは、ちょっとしたコツをしっているかどうかがキモになります。
基本となる朝顔の種のでき方と、それにプラスするお手入れのコツをおさえて育てていれば、丈夫な朝顔が勝手に育ってくれますよ♪
さすがは小学1年生の教材に使われるだけのことはある!と納得できるくらい、素直で育てやすい植物です。
朝顔の種できるまで
朝顔の種ができるまでの流れを軽くおさらいしておきましょう。
種になる部分は、朝顔の花のガクの下のあたりにあります。
花が咲いてしぼんだ後に、ガクの下の部分が実のようにふくらんできます。
種は丸い袋になっていて、その中に数個の種がはいっています。袋が薄茶色になってカラカラに乾燥し、中の種が黒く、今にもこぼれんばかりになった時が種の採集時期。
朝顔は丈夫な植物なので、花が咲いてしまえばほったらかしておくだけでもこの状態になります。
筆者も大人になってから改めて思い出すと、忘れている部分ばかりでした(笑)
日常のなにげない不思議の中に科学の種がたくさんあるんですね~。
朝顔の種をたくさん収穫するための4つのコツ
ちょっと前置きが長くなりましたが…。
できるだけたくさんの種を作って収穫したい時には、次の4つのことに気をつけましょう。
ちょっとした事ですが、ただ水をやるだけの朝顔と比べると、断然種のでき方が違ってきますよ。
・花をたくさん咲かして残す
・与える肥料はリンを含むものを
・摘芯も効果的
・しっかり受粉もチェックする
それぞれ説明していきますね。
花をたくさん咲かして残す
朝顔の種は、花の数に比例して増えていきます。
花ができないと種にならないからですね。
まずは、朝顔の花がすくすくとたくさん咲くような環境を整えてあげたり、育て方をすることが種を育てることにつながります。
また朝顔の花を蕾(つぼみ)のうちに摘んでしまったり、しぼんでしまった花びらで遊ぶときに種になる部分も一緒に摘んでしまったりすると、種が育ちません。
朝顔の花を使った遊びをするときには、種になる部分をキチンと残してあげましょう。
リンを含む肥料をしっかりと与える
朝顔もたくさん花を咲かせるには、たくさんのエネルギーが必要になります。
もともと用意していた土や肥料だけでは足りなくなってきます。
そこで朝顔の花や種を作るのに欠かせない栄養分、それが「リン」です。
花や果実用の液体肥料には、「リン」が多めに配合されているのでおすすめです。
実は肥料にもいろいろあります。
例えばホウレンソウなどの葉っぱのお野菜を育てるなら「窒素」が多く含まれたものを使います。
ですが、これを朝顔に使うと、葉っぱばかりがモリモリと育ってしまい、なかなか花が咲きません。立派な朝顔のグリーンカーテンを作りたいときにはいいのかもしれませんが、花や種を楽しみたい場合には不向きです。
基本的に、園芸用の土や肥料にはバランスよく窒素とリンが配合されているものなのですが、
葉っぱと花のどちらに重点をおくかといえば「花」である…と覚えてもらえればいいかと思います。
使い方は簡単です。
液体肥料であれば一週間に一回程度、固形肥料であれば一ヶ月に一回与えます。
ちなみに筆者が使っているのは「花工場」。
お隣のガーデニング好きな奥さんに教えてもらって試しに使ってみたら、お花が元気に長持ちするようになったので愛用しています。
花用の液体肥料ならどんなものでも大丈夫だと思います。
摘芯も効果的
朝顔の花をたくさん咲かせるなら、「摘芯」も取り入れていくと効果的です。
摘芯というのは、朝顔のツルの先っぽを切ってしまうことです。
「え~??」と思うかもしれませんが、これってガーデニングではよく行われる作業。
朝顔が上に上にグングン伸びようとする力をおさえることで、横に伸びるエネルギーに変えていきます。
朝顔はツルの数が多いほど、たくさんの花を咲かせることができます。
朝顔はこちらの動画のように、1本のツルに葉っぱができて、またつるが伸びて葉っぱをつけて…と上に向かって伸びていきます。
しばらくして下の葉っぱの付け根のあたりから蕾ができていきます。
一つのツルに対していくつかの花が咲くので、ツルの数が多いほどたくさんの花がで来てくれます。
ツルの数を増やすために、摘芯をします。
朝顔のツルの先端を切ると、行き場をなくした上に伸びるエネルギーが、葉っぱのわきの部分から新しい芽となってでてきます。
この新しい芽がツルとなって、また上に伸びようと育っていきます。
このようにしてツルを増やすことで、花の数も増やすことができるんです。
最初の摘芯のタイミングは、葉っぱが5~8枚くらいに増えた頃がおすすめです。
1番てっぺんに伸びているひょろんとしたツルの部分を数センチ切り取ってみましょう。
しばらくすると葉っぱの陰から「脇き芽」と呼ばれる新しいツルが出てきます。
それらも大切に育てていくことでたくさんの花を咲かせてくれることになります。
ちなみに新しく出てきたツル(子ヅル)は数本はそのまま育て、2~3本くらいをまた摘芯することでさらにツルの数を増やすことができます。
全部の子ヅルを摘芯するのは株を傷めてしまうのでおすすめしません。
朝顔の株の様子を見ながら、取り入れてみてくださいね。
受粉もしっかりチェックする
朝顔は花が開く際に自動的に受粉を済ませてくれる植物です。
ですが、まれに受粉しにくい種もあるようです。
たくさんの花が咲くのに種の部分が膨らまないときには、受粉がされているのかもチェックしておきましょう。
花ビラが枯れて落ちた後、下の部分がふっくらとふくらんでいればOKです。
花が咲いても種ができない場合の対処法については、こちらにくわしくまとめています。
参考にされてみてください。
≫≫朝顔の種ができない…どんな育て方をすればいい?いつになったら収穫できる?
朝顔の種を育てるときの注意点
朝顔の種をたくさん育てる時に、知っておきたいポイントをご紹介しておきます。
育てていると「あれ?これどうするの?」と筆者が疑問に思ったことをまとめました。
朝顔の種は緑色のものはとらない
朝顔の種は、緑色から茶色に変わっていきます。
ツルにつけたまま、自然に茶色くなって乾燥していくまで待ちましょう。
朝顔の種は、ふっくらと丸くなって育っていきますが、収穫できる茶色くてカラカラの状態にまでには意外と時間がかかります。
種の袋が緑色の状態では、まだまだ中の実は熟していない状態ですので、収穫は控えましょう。
青い実を割ると、中から白い大きな種が出てきます。
この状態で収穫しても、来年土に埋めて発芽することはまずできません。
朝顔はつぼみが咲いて、種をつけるまでのタイミングがバラバラなので、種ができあがるまでにも時間差があります。
一気に収穫できるようになる頃は11月など秋になっていることが多いです。
もし種の収穫までに植木鉢の管理や見た目の問題などで、株を土から出す必要があるのなら、
土ごと別の鉢に移したり、株の根本を切って水を入れたバケツにさすなどをして、種が育つのを待ってあげてください。
朝顔の種は収穫するまで水やりを続ける
夏の時期はとくに、種ができたあとも水やりや追肥も忘れずに続けましょう。
水遣りをやめると、株自体が枯れてしまいます。
花の時期が終わってしまうまでは、追肥もしながら株を育てます。
そうすることで、種にも十分に栄養が伝わり、来年もしっかりと目を出してくれる元気な種に育ちますよ。
ただし、季節が秋に移り変わっていくと、水の量や肥料の回数などは減らしていくことも大切です。
朝顔の勢いも季節とともに変わっていくので、
土の表面が乾いているかどうか、水の減り方はどうか、などチェックしながらお世話を続けます。
朝顔の種の収穫量はどのくらいになるの??
せっせと朝顔を育てていく中で、種はできた順に収穫していくことになります。
秋ごろになると、たくさんの種が収穫できるようになっていきますが、どのくらいの数が取れるのか気になりますよね。
朝顔の種の数は、朝顔の花の数に影響されます。
一株あたり、何個くらいの花をつけてくれるかで、およその種の数も計算することができますよ。
式にすると、次のような感じです。
朝顔の種の数=花の数 × 3(または4)
わたしの経験上ですが、朝顔の花1つに対して3~4粒の種が実ります。
ですので、花数に3または4をかけるとだいたいの収穫粒数が計算できるというわけです。
栄養状態などによっては一つの花で2粒しかできていないこともあるので、あくまでもおよその数にはなりますが…。
最初にできた種がどんな状態なのかをみて、このまま育てたらこれくらいの数になるかな~と計算されてみてください。
花の数が多いほど、また株の数も多いほど、たくさんの種が収穫できます。
摘芯などをおこなってツルの数が増えていれば、花の数も増えて、種の数も増えてくれることになります。
多い人だと、ひと夏で2000粒もの種を収穫できたりするようですよ。
これくらいの数が集まれば、人にプレゼントすることもできますよね♪
学校に持っていくなどで20粒用意したいなどであれば、朝顔の花は10個未満で足りそうです。
ぜひ参考にされてみてください。
まとめ 朝顔の種をたくさん収穫しよう
朝顔は丈夫で育てやすい植物です。
少しのコツを知っておくだけで、たくさんの種を収穫することができますよ。
・花をたくさん咲かして残す
・与える肥料はリンを含むものを
・摘芯も効果的
・しっかり受粉もチェックする
これらのコツと合わせて、
・種が緑色のものは取らない
・種が育つ間は水やりや肥料も続ける
などにも注意してみてください。
種を袋から出す作業は、パリパリとした手触りが楽しいですよ。
たくさんの種を収穫できるといいですね♪